情報管理 information management 2004 2 25

 今日(2/25)の新聞には、
「ヤフーBB 顧客情報流出か」という記事があります。
 こういう記事を読むと、情報社会は恐いという印象を持つでしょうか。
しかし、この問題は、古くて新しい問題です。
これは、業務の外部委託(アウトソーシング)の問題でもあります。
 今は改善されたかもしれませんが、
昔は、土建業界においては、
大手の土建業者が受注すると、
それを、下請けに丸投げし、
下請けは、孫請けに丸投げしていたということがありました。
 大手の土建業者ならばともかく、
無名の孫請け会社では、安全管理や、工事の施工について、不安がありました。
 これでは、大手の土建業者は、
土建業者ではなく、仲介業者のようなものだと言われていました。
まるで、新聞社が、新聞記事を下請けに出すようなものです。
 実は、このようなことが、ソフトウェア開発にもあります。
昔は、会社には、システム開発部門があり、
そこで、社員が、ソフトウェア開発を行っていました。
 ところが、ソフトウェア開発というものは、
見かけは、かっこよく見えますが、実は重労働なのです。
現実には、苦労ばかりで、あまりに地味な作業の連続ですので、
若手の社員が、システム開発部門に行くのを嫌がるようになりました。
 そこで、経営者は、経費削減をかねて、
システム開発を、外部委託するようになりました。
それでも、システム開発部門は残り、
そこから外部に発注し、システムの管理と委託業者の管理を行いました。
 システム開発部門とは、名前だけで、
現実には、ソフトウェア制作会社が、ソフトウェアを開発していたのです。
しかも、ソフトウェア制作会社は、さらに、下請けに出していました。
これでは、先ほどの土建業者と同じ話で、
安全管理や、「工事の施工」について、不安がありました。
 現代社会においては、
自前で作業しているのは、新聞社ぐらいなものでしょうか。
大手の新聞社には、新聞記者がたくさんいますからね。
 私は、何でもかんでも、業務の外部委託をするのは、おかしいと考えています。
確かに、業務を外部委託すれば、
経費削減になり、すぐに経営成績は上昇しますが、
技術水準は低下します。
これで、優秀な経営者と言えるのか、大いに疑問があります。
これでは、最終的には、「技術競争力のない会社」になると考えています。
 経営者としては、苦労するでしょうけれど、
いつの時代も、技術水準を維持し、
技術革新を常に推進する、
「技術競争力のある会社」が生き残るのです。
こうした視点で、投資家は、企業を見ていくべきです。
 聖書には、こうあります。
「狭き門から入りなさい。
滅びに至る門(地獄門)は広く、
その道は楽に思え、
その道を行く者は多い。
しかし、永遠の生命に至る門(天国の門)は狭く、
その道は険しく思える。
その道を見いだす者は少ない。
しかし、狭き門を選びなさい。」




























































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